絶対知は究極の哲学なのでしょうか。たしかに、『精神現象学』は、第６章で現実世界の知の頂点（良心＝総合知）に達し、第７章では観念世界の頂点（弁証法的に読み替えられたキリスト教)に達します。かくして最終章「絶対知」で、知性界の覇者ナポレオンたるヘーゲルは、全ての「現象」と歴史の掌握を宣言しました。ただ、これは終息ではありません。限りなき歴史的営為と知の再構築へいまこそ漕ぎ出す。それこそが絶対知なのです。

○日　時：5月26日（日）14:00-16:30

○場　所：web環境の整ったお好きな場所で（zoomを使用します）
○題　材： ヘーゲル『精神現象学』より　8．絶対知（平凡社ライブラリー下巻 383頁～408頁）
○紹介者： 中岡成文さん （カフェフィロ、哲学相談おんころ）