近代の能力主義が、封建的な身分制のくびきから諸個人を解放したことは、歴史的な事実です。しかし、能力があるというだけの理由で、能力のない人を見下すことは、適切でしょうか。学力を例に考えてみましょう。ある子どもが生まれつき頭（記憶力）がよいということは能力かもしれません。とはいえ、その能力がどれだけ発揮されるかは、その子どもにかけられる教育費、手短にいえば、親の所得（という点で、その子ども自身にとっては偶然的な運）に依存します。いわゆる、「親ガチャ」問題です。おなじみ、マイケル・サンデルは、『実力も運のうち　能力主義は正義か？』の中で、個人の能力と運の問題について、鋭い議論を展開しています。それを手掛かりに、現代社会における能力主義の問題について、考察・対話しましょう。

○日　時： 3月20日（日）14:00-16:30
○場　所： web環境の整ったお好きな場所で（zoomを使用します）
○題　材： マイケル・サンデル『実力も運のうち：能力主義は正義か？』
○紹介者： 島内明文さん（星薬科大学）
○コーディネーター： 廣井 泉（カフェフィロ）
○参加費： 2,500円（配布資料有り、事前のお支払いをお願いしております）
○定　員： 15名程度（要事前予約、参加イベント名 「テツドク！サンデル」と氏名をフルネームで明記してください）
○参考図書：マイケル・サンデル『実力も運のうち：能力主義は正義か？』早川書房、2021年

○申込み：hiroizum@cafephilo.jp （廣井）